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遺族厚生年金を知ろう

     

みなさんこんばんは、グラウベンです。

もうすぐ8月が終わりますね。毎月毎月、本当にあっという間です。

つい先日まで雨が続いていて、いわゆる「夏」をあまり感じていないのは私だけでしょうか?

夏と言えば…夏フェスの代名詞ともいえる「FIJI ROCK FESTIVAL」が先週末YouTubeにて生配信されていました。

開催に関しては賛否両あったようですが、久々に有観客のフェスを観た私の正直な感想は「やっぱいいな~」です。

コロナに怯えることなく以前のようにみんなが好きな事を当たり前に楽しめる環境が戻ってきてほしいなぁと強く感じました。

さて、今日のブログは先週に続き「遺族年金」についてです。前回ご紹介した「遺族基礎年金」に続いて今回は「遺族厚生年金」についてご紹介いたします!

            

目次

遺族年金とは

さて、前回と重複しますがまずは「遺族年金」の概要についてです。

遺族年金は、国民年金または厚生年金保険の被保険者または過去に被保険者であった方が亡くなってしまった際にその方によって生計を維持されていた遺族が受けることができる年金です。

遺族年金には、「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」があり、亡くなられた方の年金の納付状況などによって、いずれかまたは両方の年金が支給されます。
今回は「遺族厚生年金」について紹介いたします。

遺族厚生年金について

遺族厚生年金について「支給要件」と「対象者」については以下の通りです。

支給要件

以下の要件のいずれかを満たす者が死亡した際に遺族厚生年金が遺族に支給されます。

・被保険者が死亡したとき、または被保険者期間中の傷病がもとで初診の日から5年以内に死亡したとき。
※遺族基礎年金と同様、死亡した者について、死亡日の前日において保険料納付済期間(免除期間を含む)が国民年金加入期間の3分の2以上あること。
※ただし令和8年4月1日前の場合は死亡日に65歳未満であれば、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければ受けられます。


・老齢厚生年金の受給資格期間が25年以上ある者が死亡したとき。

・1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けられる者が死亡したとき。

   

対象者

遺族年金を受けられる対象者は死亡した者によって生計を維持されていた一定の遺族で、以下の優先順位によります。

配偶者と子 → 父母 → 孫 → 祖父母
先順位の者が受給権者となった場合は後順位の者は受給できません。

また、受給権者の年齢要件は以下の通りです。

・配偶者

 1、妻の場合 → なし(子のない30歳未満の場合は5年間の有期年金)
 2、夫の場合 → 死亡当時、55歳以上(60歳に達するまで支給停止)
  ※遺族基礎年金を受給できる場合は支給停止されない

・父母もしくは祖父母・・・死亡の当時、55歳以上(60歳に達するまで支給停止)

・子、孫・・・18歳到達年度末日まで(1級または2級の障害の状態にある者は20歳未満)の未婚の者

   

遺族厚生年金の年金額

遺族厚生年金の年金額=老齢厚生年金の報酬比例部分の額×4分の3
※支給要件のいずれかを満たすが、被保険者期間が300月未満の場合は、300月とみなして計算します。

中高齢寡婦加算

40歳以上65歳未満の一定要件を満たした妻に加算されます。

・夫の死亡時、妻が40歳以上で子がいない場合
・夫の死亡時には子がいたが、その子が18歳到達年度末を過ぎたとき

子の場合、妻が65歳になるまで一律で58万5,700円(2021年現在)が遺族厚生年金に加算されます。

<経過的寡婦加算>
遺族厚生年金の受給権者である妻が1956年4月1日以前生まれの場合、65歳に達したときに加算されるものもある。
※詳細は割愛します。

具体例

具体例を考えてみます。

会社員Aさん(46歳)は2021年4月に死亡した。
妻(42歳)が受給権取得時に受給できる遺族厚生年金の年金額はいくらか。なお、15歳の子が1人いる。

・厚生年金の被保険者期間:288月(1997年4月~2021年3月)
・平均標準報酬月額   :30万円(2003年3月以前の期間:72月)
・平均報酬月額     :50万円(2003年4月以降の期間:216月)


ー計算式ー
(30万円×7.125/1,000×72月 + 50万×5.481/1,000×216月)× 300月/288月 × 3/4
= 58万2693.75円 →(円未満四捨五入)≒ 58万2694円

だいたい1カ月あたり48,500円といったところでしょうか。

ちなみに、妻は42歳で子は15歳ということを考えると子が18歳の末日を過ぎたときに妻は45歳ということになります。
この場合は子が18歳になった年の3月末日をもって遺族基礎年金の受給権がなくなりますが、同時に中高齢寡婦加算の受給権を得ることになります。

まとめ

いろいろとややこしく難しい内容でしたが、遺族年金についてなんとなく理解はしていただけましたでしょうか。

ちなみに、これまで「老齢年金」や「障害年金」などの年金も紹介しましたが、そもそも年金には1人1年金という原則があります。
このため、1つの年金が支給されると、その他の年金は支給停止となります。
ただしこれには例外もあります。今回のブログでは割愛しますが、またどこかでお話しさせていただきます^^

細かい条件や数字を今覚える必要は全くありませんが、万が一のシミュレーションをするとき、民間の生命保険を選ぶときなどには一度確認してみてください。
ネットで検索してみると簡単にシミュレーションできますよっ☆

皆さんが日頃納めている「社会保険料」には多くの保障が含まれていますね。
給与明細を見ると「ちぇっ、これが無ければ手取りがもっと増えるのに…。」なんて思うこともありますが、これだけ色々な場合に備えて保障が用意されていることを知るとちょっと納得いきますよね。

こんな制度があるのか…と頭の隅に置いておけば、
いざという時の役に立つかもしれません。



ちょっとずつ、少しずつ、知識を増やしていきましょうっ!!!!!

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